キャッチ

作業療法

精神科の作業療法って何?


作業療法の風景

交流場面

身体の骨が折れたり、靭帯が切れたりすると、まず患部の修復(手術等)をしてから、元の身体の動きができるように、身体のリハビリテーションをします。器具を使ったり、温泉を使ったり、輪投げなどの遊具を使ったりさまざまな訓練をします。

心の病を患うと、最初にお薬や落ち着いた環境での休息をしてから、心のリハビリテーションを行います。これも身体と同じように、さまざまな作業を利用して訓練します。この心のリハビリテーションは作業(いろいろな活動)を媒介とした治療法ですので「作業療法」と言われます。この療法の専門職種は作業療法士となります。医療の知識を持った体育・美術・技術・家庭科等の先生と考えるとイメージしやすいと思います。

松浜病院では、20名弱の作業療法士・作業療法助手にて、規模の大きい活動から少人数の活動までさまざまなプログラムを運営し、入院患者様・外来患者様の心のリハビリテーションを行っています。

松浜病院の作業療法(リハビリテーション)の特徴

  1. 病棟担当制によるきめ細かいリハビリテーション:各病棟・外来に専門の作業療法スタッフを配置しています。患者様のリハビリテーションの担当が入院時から明確化され、その病棟特性に応じた適切なリハビリテーションを提供しています。
  2. 外来作業療法の充実:入院から退院後まで一貫したリハビリテーションを提供し、退院し外来に移行したときには外来のリハビリテーション(外来OT)に参加できます。入院時のプログラムにも参加でき、各訓練もそのまま継続できます。
  3. レクリエーション療法の実施:各病棟(外来OT含む)では、毎日のプログラムとは別に、平均月1回の行事を行っています。病棟内だけではなく、院外に出かけることも多いです。
  4. 豊富な全体行事:文化祭・夏祭り・カラオケ大会等の大きい行事を開催しています。
  5. 豊富な病棟外プログラム:各病棟内のOTプログラムとは別に、病棟外でのプログラムも充実しています。
  6. より専門的なリハビリテーション:歩行改善プログラム・認知機能改善リハビリテーション・SST等のプログラムに参加できます。

作業療法利用までの流れ

①導入

作業療法に興味や関心がある方は、主治医や担当看護師・作業療法士にご相談ください。また主治医から勧められる場合もございます。

②見学

作業療法場面の見学ができます。さまざまな種類のプログラムがあり雰囲気も異なります。その場で作業時間や内容に関する質問もできますので、安心した利用につなげる事ができます。

③診察

「実際にやってみよう」となり、正式に利用するためには医師の指示が必要です。

④面接

担当の作業療法士と面接し、目標や具体的な利用計画を相談しながら決めます。

⑤利用

各プログラムに参加いただけます。内容や頻度は状態に応じて担当作業療法士と相談しながら見直していきます。

外来作業療法について

外来作業療法とは、自宅や他施設から通いながら利用いただける作業療法です。活動内容は院内の作業療法と同様に、創作活動・日常生活活動・レクリエーション・機能トレーニングなどを通して心身のリハビリテーションを行います。

対象となる方の例

ご利用方法

主治医の許可が必要になりますので、医師または担当看護師・作業療法士にお申し出ください。見学は随時可能です。

料金

国保・社保等の場合 880円
自立支援医療を利用されている場合 290円

※1日ごとに外来会計でお支払いください。尚、作業で使う材料費は一切かかりません。

週間作業療法プログラム表(外来用)

午前の部

午後の部

  • 外来個人OT
  • 認知機能改善リハビリテーション
  • 卓上ゲームクラブ
  • 外来個人OT
  • ふまねっと
  • 書道クラブ
  • 外来個人OT
  • 認知機能改善リハビリテーション
  • 図書クラブ
  • 外来個人OT
  • SST
  • 小梅クラブ
  • 松風の会(第2)
  • 外来個人OT
  • 認知機能改善リハビリテーション
  • カラオケ友好会
  • スポーツクラブ

病棟内プログラム

各病棟内では、その病棟機能や患者様の状態に応じてさまざまな病棟内プログラムを展開しています。入院時から退院、そして外来までを人間の発達過程に応じて、患者様のリハビリテーションをゆっくりとしていただきます。病棟内プログラムは、患者様の居室から病棟内デイルーム等に活動範囲や対人関係を拡大することが大きな目標となり、基本的に安全で簡単な物づくりやカラオケ、レクリエーション(治療的な集団遊び)、適切な運動を毎日開催しています。認知症治療病棟内では、アニマルセラピーの一環としてアザラシ型ロボット「パロ」を使用したプログラムもあります。また、病棟内のプログラムに慣れてくると病棟外のプログラムにも参加できるようになります。以下の「週間プログラム表」は当院病棟のプログラム例です。入院患者様は、このプログラム表を見て自由に参加したりスタッフと相談しながらリハビリテーションをしていきます。

病棟内「週間プログラム表」

棟内活動・午前の部

月曜(創作) 火曜(カラオケ) 水曜(創作) 木曜(レクリエーション) 金曜(創作)
編み物、ネット手芸、折り紙、ペン字、塗り絵、計算、DVD鑑賞、簡単な体操等を行っています。 専用機器でカラオケを行います 編み物、ネット手芸、折り紙、ペン字、塗り絵、計算、DVD鑑賞、簡単な体操等を行っています。 集団でゲームや体操等を行います。 編み物、ネット手芸、折り紙、ペン字、塗り絵、計算、DVD鑑賞、簡単な体操等を行っています。

棟外活動・午前の部

月曜 火曜 水曜 木曜 金曜
  • 箱作業
  • 個人OT/認知リハ
  • 箱作業
  • 個人OT/認知リハ
  • 箱作業
  • 個人OT/認知リハ
  • 基本クッキング(第1・2週)/若葉の会(第3・4週)
  • 箱作業
  • 個人OT/認知リハ
  • 箱作業
  • 個人OT/認知リハ

※各活動場所は下記となります。

棟外活動・午後の部

月曜 火曜 水曜 木曜 金曜
  • 個人OT/認知リハ
  • 卓上ゲームクラブ
  • 個人OT/認知リハ
  • 書道クラブ
  • ふまねっと
  • 箱作業
  • 個人OT/認知リハ
  • 基本クッキング(第1・2週)/若葉の会(第3・4週)
  • 図書クラブ
  • 個人OT/認知リハ
  • SST
  • 小梅クラブ
    (第1週:絵画教室/第2週:松風コーラス/第3週:お茶会/第4週:生け花)
  • 個人OT/認知リハ
  • カラオケ友好会
  • スポーツクラブ

※各活動場所は下記となります。

歩行機能改善プログラム ふまねっと運動

ふまねっと運動とは50cm四方の大きなマス目でできた「あみ」を床に敷き、そのあみを踏まないようにゆっくり歩く運動です。筋力を鍛えたり、身体に負担を加えるような運動ではありません。歩行機能の改善や認知機能の改善にとても効果があります。

効果と特徴

日時 毎週水曜日 ①13:40~14:30 ②14:40~15:30
場所 作業療法室(東)
対象 入院患者様・外来患者様

ふまねっと運動の様子

動画にてプログラムの様子をご覧いただけます。

認知機能改善リハビリテーション

認知リハパソコントレーニング様子
ペグ訓練様子
計算ドリル様子
パソコントレーニング様子

認知機能とは、家庭生活や社会生活を行う上で大変重要な、脳の機能です。当院では、その認知機能を「言語性記憶」「運動速度」「遂行機能」「ワーキングメモリー」「流暢性」に分けて、個別および全体の認知機能改善に向けたプログラムを実施しています。認知機能が改善することで物忘れが軽減したり、活動に対して意欲が湧いたり、料理が上手くなったりとさまざまな効果が期待できます。

このプログラムは、どなたでも気軽に体験でき、最低週1回の来室でも継続できるように、家庭での訓練(宿題)も用意しています。開始時とその後、3カ月毎に認知機能の検査をして皆様の弱点を見つけ、訓練内容の選定や各助言をさせていただきます。

日時 土・日・祝祭日以外
場所 作業療法室(西)
対象 外来患者様・入院患者様

SSTについて

SSTの様子

SSTとは「Social Skills Training」の略で、「社会生活技能訓練」「生活技能訓練」などとよばれています。SSTでは認知行動療法の1つに位置づけされている支援方法で、対人関係を中心とする社会生活技能、服薬自己管理、症状自己管理などの疾病の自己管理技能に関わる日常生活技能を高める方法です。

当院では、患者様が日常生活を送る中で不安な点、疑問な点をグループの中で一緒に考え、基本的コミュニケーション技能(気持ちの良い挨拶、ほめる、上手な頼み方・断り方など)や体調を保ち、自立した社会生活を送るための技能を学ぶことのできる場所です。

またSST運営会議を定期的に行い、多職種(看護師、精神保健福祉士、作業療法士)で活動報告やメンバーの人選、研修会への参加をしています。

日時 毎週木曜日 14:00~
場所 箱作業場
対象 外来患者様・入院患者様

個人OT(作業療法)

立体模型作り
ガラス細工
革細工
ネット手芸
全体風景

個別に好きな作業を体験できるプログラムです。平行集団という居心地のよい環境になっており、どなたでも物づくりを楽しめます。毎日、定時に好きな物づくりを行うことで生活リズムの改善、自信の回復、発散方法の獲得等、さまざまな効果が期待できます。

下記はごく一部ですが、小学校から大学までの技術・美術で取り扱う作業の体験が可能です。また、材料費・必要な道具は全て病院負担となりますので、安心して作業に没頭できます。

制作するもの

革細工・陶芸・木工・七宝焼き・編み物・絵画(アクリル・油絵)・パズル・プラモデル・トンボ玉・刺し子・クッション作り・パッチワーク・ネット手芸・ビートル手芸・ビーズ細工・銀細工・折り紙細工・寄木細工 など

日時 土・日・祝祭日以外
場所 作業療法室(西)
対象 外来患者様・入院患者様

図書クラブ

さまざまなコーナー
雑談、貸し出し風景

このプログラムでは、文芸書や文庫本、漫画本、雑誌など多数の書籍があり、閲覧や貸し出しを行っています。また、ビデオやCDの視聴もできます。

読書は知識や想像力を高めるなど多数の効果があり脳の活性化を促します。また、ストレス解消にもつながります。

ゆっくり過ごせる時間として、とても人気のあるプログラムとなっており、大勢の方に参加していただいています。読みたい本などがありましたらリクエストも受け付けています。

日時 毎週水曜日 14:00~16:00
場所 作業療法室(東)
対象 入院患者様・外来患者様

若葉の会

このプログラムは、長期入院患者様の退院へ向けた動機付け・きっかけ作りを主な目的としています。入院患者様の中には入院期間が長くなり退院について現実的に考えられない方や、さまざまな社会資源やサービスを知らないという方が多くおられます。そのような方々と実際にグループホームの見学に行ったり、退院へ向けた情報提供などを行い、退院を現実的なものにしていくお手伝いをしています。例えば、今までは「自宅から作業所までの電車利用の練習」「栄養士からバランスの良い献立の立て方の勉強」「生活保護費と障害年金費の計算と1カ月の生活費の試算」「1人暮らし用のアパート見学・体験外出」などを行いました。個別に行うのでその方に本当に必要なことを支援できます。

日時 第3・4水曜日 午前
場所 そのときよって変わります
対象 開放病棟長期入院者

基本クッキング

このプログラムは自炊を習得したい人が献立を自分で考え、材料の買い物・調理の体験という一連の流れを練習することを目的としています。内容は、まずスタッフとミーティングを行い、退院後の生活や料理を行う目的を一緒に考え献立を決めます。ここで特徴的なのが、一人ひとり目標を決めますので献立もそれぞれ異なったものになります。次に買い物・調理・食事・後片付けなどの一連の流れを体験します。最後に行ってみた感想や反省をスタッフと話し合います。そしてこれを2回繰り返して1クールとして行っています。「基本クッキング」の名前の通り、料理の経験が少ない方もご参加いただいております。

日時 第1・2水曜日 午前
場所 デイケア3階 調理室
対象 外来・入院作業療法利用者(定員4名)

卓上ゲームクラブ

卓上ゲームクラブは、将棋、囲碁、麻雀、パチンコ、オセロなどの各種ゲームの中から患者様に自由に選んでいただき、対局などを行っています。どのゲームも患者様それぞれの趣味活動を通した対人交流の場として広く楽しまれています。また、花札や百人一首、トランプなどのカードゲームも用意していますので昔を思い出して懐かしむ方もいらっしゃいます。

机上で行うゲームが主となっていて、スタッフも患者様の間に入りテーブルを囲みながら和気あいあいと行っています。

日時 毎週月曜日 14:00~15:30
場所 箱作業場
対象 入院患者様・外来患者様

書道クラブ

書道クラブは、静かな環境の中で患者様がそれぞれ自由に季節の語句や小筆、ひらがななどの各種のお手本を選び、ゆっくりと心行くまで書をたしなんでいただいています。集中して書を書き上げることで心身の安定を促し、またお互いの作品を見て楽しむなど、好評を得ております。

作品は患者様のご希望によって院内に掲示しています。また、月1回外来講師が来院し、書の指導を受けることもできます。

日時 毎週火曜日 14:00~15:30
場所 箱作業場
対象 入院患者様・外来患者様

小梅クラブ

茶会風景

絵画・松風コーラス・お茶会・生け花と、文化的、趣味的なプログラムを週替わりで実施しており、対人交流、自己表現の場として人気があります。

絵画は毎月のテーマ(絵手紙、和紙染め、コラージュ、はじき絵、写生など)に沿って、さまざまな手法を用いて作品を作り、自分を自由に表現する楽しさを味わうことができます。

松風コーラスは外来ピアノ講師を招き、多くの方になじみのある歌いやすい曲を合唱します。昔懐かしい曲の思い出をふり返り、皆さんで一緒に歌う一体感の素晴らしさを体験できます。

お茶会、生け花は流派など特に無く、初心者の方も安心して、気軽に参加いただけます。いつもより少しだけかしこまって、美味しい和菓子とお抹茶を頂くことや、美しい生花に触れることで、ホッと心が癒やされます。

日時 毎週木曜日 午後
場所 作業療法室(東)
対象 全病棟・外来患者様

カラオケ友好会

通信カラオケ

人気が高いプログラムの一つで、参加者が多く、2コーラスまでで予定時間を過ぎることがあります。カラオケで歌うことは適度の緊張感があり、声を出して歌うことでストレス発散にもつながっています。また、全病棟と外来の方も参加することで、閉鎖病棟の方は他の病棟の方と交流できる良い機会となっています。通信カラオケ導入後は、年配の方から若い方まで幅広くリクエストに応えることができ、皆、楽しんで歌っています。

日時 毎週金曜日 午後
場所 作業療法室(東)
対象 全病棟・外来患者様

スポーツクラブ

日頃から運動したくても一人ではなかなかできないという方でも、気軽に参加し、楽しみながら身体機能の維持向上を図っていただけます。

はじめに体操とウオーキングで体をほぐした後、卓球、バトミントン、ソフトバレーボールなど、やりたい人同士が声を掛け合いながらやっています。また、チームプレーが苦手という方のために、腹筋トレーニングマシンやステッパー、縄跳びなど個々に取り組める機器もご用意しています。疲れたらもちろん自由に休憩することができます。

体を動かすことで気分もスッキリ、リフレッシュして自然と心もほぐれ、会話もはずみ、和気あいあいとした雰囲気です。

日時 毎週金曜日 午後
場所 体育館
対象 全病棟・外来患者様

レクリエーション療法

彩菓の一例

当院では各病棟で「レクリエーション療法」という名称でさまざまな内容のレクを行っています。入院生活の中でも楽しみの場、気晴らし・発散の場、憩いのひとときのある空間を提供できるよう各病棟で行っています。外来作業療法ご利用の皆様にも参加していただいております。

入院患者様により良いサービスの提供と治療的かつ安全な彩菓の提供を行うために、各病棟で年間のレクリエーションを計画し、レク療法運営会議(看護師・管理栄養士・作業療法士で構成)を年2回開催して内容と日程調整を行っています。

ある病棟のレク計画

4月 お花見・新緑散策ツアー
5月 運動会
6月 買い物ツアー
7月 カラオケ大会
8月 納涼会
9月 足湯温泉
10月 文化祭
11月 紅葉見学ツアー
12月 クリスマスビンゴ大会
1月 初詣
2月 節分会
3月 卓上ゲーム大会

季節行事

作業療法室では、毎年全病棟入院患者様、外来患者様対象に季節行事(全体レク)を開催しています。夏には、夏祭りを開催し、その年のテーマにあわせたゲームを行っています。例えば、昨年はオリンピックの年だったのでテーマは「オリンピック」とオリンピックで行われている種目にちなんだゲームを行い、参加された方には、景品(お菓子、日常品など)をお渡ししています。

※平成29年度は、患者様に人気のカラオケコンサートと夏祭りを予定しています。

日時
  1. カラオケコンサート:平成29年4月26日(水)
  2. 夏祭り:平成29年7月12日(水)
場所 夏祭り:作業療法室(東)
対象 入院患者様・外来患者様

文化祭

毎年10月末に病院、さくら園(老健)主催で「文化祭」を開催しています。患者様とのふれあい、地域とのふれあい、作品のふれあいという「ふれあいまつり」をテーマにさまざまな催し物を行っています。看護部、診療部、さくら園から実行委員を選出し、みなさまが楽しめる各催し物を検討しています。

各催し物については、以下のものを行っています。

  1. 軽食「どんぐり」:ミートーソース、寿司セットなど
  2. 家族会「バザー」:衣類、日常品など
  3. 喫茶「どんぐり」:コーヒー、ジュースなど
  4. 各施設販売:雑貨、パン、麺など
  5. 作品展示:革細工、刺し子、パズルなど
  6. ステージ:お笑い芸人、歌謡ショーなど
日時 10月末 水曜日・木曜日 10時~15時
場所 体育館、箱作業場